熟年離婚とは?
定年退職を迎える年代以降の熟年夫婦が離婚することを指すと理解している方も多いようですが、
一般的には「およそ20年以上の結婚生活を経て離婚すること」が熟年離婚と定義されています。
熟年離婚する理由
夫婦が熟年離婚に至る原因の多くは夫にあるといわれています。
長年築きあげた夫婦生活のなかで不満をいだきながらも我慢に徹していた妻は多いでしょう。
しかし、妻に原因があって熟年離婚に至るケースがないわけでもありません。
夫に対する妻の不満
夫の収入が減り、金銭的にも生活が大変となり家庭のことを全くしない夫に対する不満が多いようです。
休みといえば家でゴロゴロするだけで、自分の趣味であるゴルフ等には出かけてしまい
家庭の事を一切妻に任せる生活が嫌になってしまうそうです。
自然と会話がなくなり夫に対する不満が溜まっていくのです。
妻に対する夫の不満
夫が定年退職すると、それまでは仕事で全然いなかったにも関わらず、日中からずっと家にいてゴロゴロされる
ことにうんざりしてしまいます。
そうなると、いままであまり家にいなかったため色々な事に気を使うようになり、
に気にならなかった些細な生活習慣の違いが妻にとってストレスとなります。
そもそも「日中はできるだけ一人でいたい!夫がいること自体がストレス」という方
もいらっしゃいます。そのことが我慢できず熟年離婚を決意するケースもあります。
価値観の相違
そもそも結婚当初から価値観の違い我慢してきたケースが多いです。生活が変化することにより
家にいる生活がお互い多くなると価値観の違いが鮮明に見えてきます。
たとえば夫はだらしない性格で靴下は脱ぎっぱなしで、奥さんは几帳面で散らかっているのが
嫌いだとしたら揉める原因となります。
見たいテレビがあっても妻はドラマを見たいが、夫は野球が見たいといった具合で
お互い価値観が違えばイライラするものです。
お互いが家庭に対する不満
仕事が休みの日も夫は掃除や洗濯も手伝ってくれない。妻は、全て家庭内のことをして家事は
休みではない。 夫の勤務時間をはるかに超えている。
生活する上で、妻は夫に不満をもらすようになり、夫は口うるさい妻に対し文句を言い
最悪暴力を振るうよになる。ましてや共働きなら助け合って、分担したいというのが妻の本音です。
会話の無い生活
会話がない夫婦のは、お互いが相手に関心が一切なしなのが特徴です。結婚した頃は
ラブラブだったのにも関わらず、何年も同じ屋根で生活していると「なぜこの人と結婚
したんだろう」と感じてしまう事があります。一緒に生活していく中で、相手の悪い所ばかりが
見えてきて、お互いに関心がなくなっていきます。お互いが何をしていようと興味がないのです。
会話がなくなるとコミニュケーションがとれず、夫婦としての会話がなくなってしまいます。
恋愛状態でいられるのは3年目までと言われていますが、それ以降は本当にラブラブでお互いの
ことを大切に思っている夫婦以外は、会話のない仮面夫婦になってしまうのです。
セックスレス
お互い会話の無い状態では、愛情での表現もできなくなってしまいます。顔を見るのも嫌になって
しまい寝室も別々になり肉体関係も拒否して受け入れられなくなります。
熟年離婚後の悲しい現実
熟年離婚後は、悲しい現実が待っています。朝起きたときには、孤独を感じます。
酒を飲んだ翌日は特に孤独感が強い。楽しかった2人での生活した時間は戻ってこない。
会社でもその影響は、少なからず出てきます。愚痴を言う人ももいなくなり
孤独感を強く感じるようになります。
財産分与の後悔
離婚時の条件で譲歩してしまったために、思ったよりもらえず後悔するケースもあります。
離婚時にもらえる、財産分与・慰謝料がどれくらいになるかきちんと確認すべきです。
特に、財産分与では、相手が財産を処分してしまったり、隠したりするケースがあります。
離婚を切り出す前に、財産がいくらあるのか、しっかりと把握しておきましょう。
相手との交渉で、折り合いがつかない場合は、弁護士に相談しましょう。
子供の親権・養育費について
子供の親権はどちらが持つのか?子供の養育費は月●●万円、子どもが成人する●年●月まで
養育費をもらう親権は自分が持つが、子どもとの面会は自由にできる財産分与は折半にするのか
自分が離婚をするための条件を整理しておくことは必要です。
子供にとっては、両親から片親になってしまうので、学校生活の変化にも気をつけて
いかなければなりません。
住宅ローン・学資ローンについて
住宅ローンや学資ローンなどはどうするか?自分が払うのか、相手が払うのか、それとも両者で
負担をしていくのか。
ローンのことを考えないまま、離婚の話が進んでしまうと、お互いが感情的になってしまって、
円満離婚ができない状態になる夫婦はたくさんいます。
経済面での後悔
離婚後には、経済面での後悔があります。
専業主婦の妻が離婚をした場合、経済的に困窮する可能性が大きいです。離婚後に再就職しようと
思っても、一度離職した主婦が、ブランクを乗り越えて良い条件で仕事を得るのは、
そう簡単ではありません。
離婚前に妻が働いていたとしても、一般的には妻よりも夫のほうが収入が高いことが多いため、
離婚によって妻の生活レベルが下がる可能性があります。
寂しさ・孤独感
長年連れ添ってきた夫婦が離婚した場合、精神的に辛くなります。時間が経つにつれて寂しさが
込み上げてきます。朝起きても挨拶する人もいないし話相手もいないのです。孤独感を感じ
後悔の方が上回ってきます。時間が解決するかもしれませんが離婚に踏み切るには、
それ相応の覚悟が必要です。
離婚するためにやるべきこと・トラブルの相談
離婚するためにやるべきことは、財産分与、養育費、慰謝料等をお互いが公平に納得していく
離婚を決断しなければなりません。
協議離婚の場合は、何かと離婚後にトラブルが発生します。財産分与・養育費の問題など
きちんと整理しなければなりません。その為には、弁護士に間に入ってもらいお互い納得して
離婚するべきです。
財産分与
財産分与とは、結婚してからお互い夫婦で築き上げたた財産(共有財産)を、その財産を築く
ために行った貢献度に応じて分配することを指します。
養育費
養育費とは、未成年の子どもを養育するために、親権を持たない親が親権を持つ親に支払う
費用のことです。
慰謝料
離婚の慰謝料とは、不倫や暴力など、精神的損害への賠償金です。
慰謝料の額は、裁判になった場合、婚姻期間や有責行為の態様、
扶養すべき子どもの有無などを総合的に勘案して決められます。
トラブルの相談
お互い協議して離婚した場合、後々トラブルが発生しますので第三者に入ってもらうか
弁護士に相談してください。